提灯(ちょうちん)…鎌倉時代に京都ではお盆に精霊を迎えるための目印として、 門口に高い竿を立て、その先に提灯を提げる「高灯篭(たかどうろう)」が行われていました。その風習が、盆提灯を飾るという形で今に引き継がれています。
新盆提灯(白紋天)…新盆を迎える家で用意します。軒先や縁側や仏壇の前に吊るして火をともし、その灯りによって精霊は迷うことなく家までたどり着いてもらうという意味がこめられています。
盆提灯…一般の盆提灯(絵柄提灯など)は親戚や知人から贈られるものといわれていますが、ご家族で用意される場合もあります。最近ではデザイン性が高く、インテリアとも調和するような創作提灯も多く出ています。提灯はお盆が終わったら、きれいに畳んで来年まで保管しておきます。
盆棚…お盆には「盆棚」といって精霊をお迎えする祭壇を作ります。棚には茣蓙(ござ)や真菰(まこも)を敷き、ナスやキュウリで作った牛や馬、精進料理のお膳、季節の野菜や果物を供えます。また、洗った米にナス、キュウリなどを賽の目に刻んだものを混ぜて、はすの葉の上に盛り付けた「水の子」と呼ばれるものも供えます。
迎え火・送り火・・13日の夕方に自宅の門口などで「迎え火」を焚いて霊を迎えます。迎え火は、ほうろくという素焼きのお皿の上で苧殻(おがら)を焚きます。15日の夜、もしくは16日に「送り火」を焚いて盆送りをします。精霊流しや灯籠流しなどで送る地域や宗派もありますが、最近ではそれができる海や川が少なくなっているようです。