2020年10月23日
忌中も喪中も「身内の死に際して身を慎む期間」を指します。「喪に服す(忌に服す)」とよく言いますが、肉親や親戚の死に際し、一定期間自宅にこもって身を慎むことを「忌服」と言います。「忌中」と「喪中」は、この忌服の期間を指す言葉で、実はマナーや過ごし方は共通しています。
「忌中」は、不幸があった時から、仏式では法要を営む四十九日、神式では五十日祭、キリスト教であれば一カ月後の召天記念日または五十日祭までとされるのが一般的です。「忌明け」は仏式で四十九日の法要を終えた後のことを指し、法要を「忌明け法要」、香典返しや満中陰志を「忌明け返し」と呼ぶこともあります。一方、「喪中」は宗教を問わず一年間とされることが多いようです。
本来、忌中も喪中も故人の身内は慶事や祭典は避けるものとされていますが、最近では忌中、喪中の過ごし方も変わってきています。故人が生前楽しみにしていた祝い事や、遺族にとって大事なことであれば「故人もお許しくださる」と柔軟に考えるケースは多いようです。また招待を受けた場合など、先方や身内に出席して差し支えないか相談すると良いでしょう。